【112回看護師国家試験】今後の出題傾向の変化を考える・・・おまけ

今回は、おまけとして数年先の出題方法の変化について考えてみたいと思います。

最近の出題を見ると、「患者等の生命を直接脅かす行為」、「触法行為」、「非倫理的な行為」について問うものが増えています。
これは国家試験の段階で明らかに看護師として不適格な人を選別する意図があるように感じられます。
これを進める中で出てくると思われる出題方法が「禁忌選択肢問題」です。
以前、導入が検討されましたがいまだ導入されていません。
しかし医師国家試験では既に導入されています。

参考までに、医師国家試験の禁忌選択肢問題を説明します。

まず医師国家試験の合格基準は、以下の①から③をすべて満たすことです。

①必修問題で8割以上得点すること(絶対評価)
②必修以外の一般・臨床問題で合格基準点以上を得点すること(相対評価)
③禁忌選択肢の選択数が3つ以内

看護師国家試験では①が必修問題、②が一般・状況説明問題ですね。

どういうものが禁忌選択肢になるかというと、「患者の死や不可逆的な臓器の機能廃絶につながる選択肢」や「医師として遵守すべき法律に抵触する選択肢」が禁忌選択肢になります。

怖いのは、どの問題が禁忌選択肢なのか非公表という事です。
何問出題されるかもわかりません。
その状況で4問禁忌選択肢を選んでしまうと、絶対評価と相対評価で合格基準に達していても不合格になるという事です。
とても怖いですね。

推定の数ですが医師国家試験では禁忌選択肢を1つ選択した人は全体の3割いるようです。そして数は少ないですが毎年数名の方が禁忌選択肢を4問選択して不合格になっているようです。

現在のところ看護師国家試験での導入は見送られていますが、医療安全に対する意識が高まっていますので、今後導入されるものと予想します。
でも112回看護師国家試験では禁忌選択肢問題はありません。
安心して受験をして下さい。

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